先日、25日、「柳家さん喬師匠を聴く会」に駆けつけるため、東京へ行ってまいりました。
これは所謂プレイガイドとかで前売り券を売っているような落語会ではなく、有志による「手作り」の落語会なのです。
たまたま知り合った方が、この会の主催メンバーの一人であり、
「こういう会があるんですけど、来ませんか〜」
とお話があり、
「行きます、行きます」と二つ返事でした。
会場は某お寺のお座敷。手作り感いっぱいの会場です。
さん喬師匠のお弟子さんで、二つ目のさん弥さんからスタート。
- さん弥 熊の皮
- さん喬 へっつい幽霊
〜仲入り〜
- さん弥 黄金の大黒
- さん喬 唐茄子屋政談
もうね、何も言うことないじゃないですか。
いつも通りの絶品の高座でした。
ただ、夏の疲れ(鈴本夏祭りとか)があったのか、最初少し声が細く感じたところがありました。
師匠、お体お気をつけください。
その後、会場の片付けが終わったあと、上野鈴本演芸場へ。
夜席の中入り後に飛び入り。
うまい具合にお目当ての古今亭朝太と春風亭一之輔を聴くことができました。
- 朝 太 粗忽長屋
- 一之助 青菜
春に単独真打昇進の一之輔と来月に(菊六と二人)真打昇進の朝太、勢いがある高座でした。
その後、「さん喬師匠を聴く会」の主催者の方が「人形町で飲んでま〜す」というので移動、合流。
その界隈は東野圭吾の作品の舞台にもなって、ロケもずいぶん行われたそうな。
『麒麟の翼』、今度読みます。
宿泊したホテルの部屋からはスカイツリーがばっちり見えました。
ただ、これを毎日見上げたら疲れるだろうなぁ・・・と思ったのも事実。
自分は展望台まで登る気はさらさらありませんが。
さて、二日目は新幹線に乗る前にある場所を一カ所訪問するだけの予定なので、その前にぶら歩きすることに。
ホテルから歩いて行ける範囲内でこれは!と思うところを選びました。
まずは「吉良邸跡」。
そう、吉良上野介義央の屋敷跡です。
今はかなり小さくしか残ってませんが、味わいのある雰囲気です。
ここでは吉良家の家臣も祀られています。
ふと、後を見ると「みしるし洗いの井戸」とあります。
ここで赤穂四十七士が討ち取った吉良義央の首を洗ったということでしょう。
近所の人?が水とお茶を替えて行ったので、こちらも(敷地内にある)松坂稲荷に手を合わせて、吉良邸跡を後にしました。
相撲部屋の脇を通り、回向院の前を過ぎて両国橋のたもとに出ました。
ここにあるのが赤穂四十七士の一人、大高源吾の句碑です。
「日の恩や 忽ち砕く 厚氷」
討ち入りの本懐を遂げ、すべての鬱屈から開放された感じが伝わってくるようです。
大高源吾と両国橋と言えば宝井其角との、
「年の瀬や水の流れと人の身は」と其角が詠み掛け、源吾が「明日待たるるその宝船」と返した一幕を思い出しますが、
この暑さではその風情に浸りきることができませんでした。
なにせその時の大高源吾は煤払いの笹竹売りですから。
まだ時間があるので江戸東京博物館へ。
特別展ではなく、以前見逃した常設展の方へ。
夏休み最後の日曜日ということで子供が多かった。自由研究にするのだろうか。
再現された日本橋や中村座、長屋の風景など、面白い展示です。
写真を撮ってもいい場所は印がしてあって、撮影ができるんですね。知らなかった。
ということで、『助六由縁江戸桜』をパチリ。
そして、二日目の目的地、本所吾妻橋のキッチン・イナバへ移動。
え?なぜここが目的地かって?ぐぐってください^^;
まぁ〜、自分にとっての聖地巡礼です。
そんな訳で、一泊二日の東京行きは大満足。
幸せな気分で帰りの新幹線に乗ることができました。