さて、東京の暑さに息も絶え絶えになってきた頃、ようやく靖国神社に到着。
天を突き刺すようにそびえ立つ第一鳥居(大鳥居)が突然視界に入ってきます。
突然です。
この第一鳥居の大きさを写真で伝えることは難しいでしょう。
それだけ大きく、圧倒的です。
そして、もうこの段階ですでに大村益次郎がこちらを睨みつけているように見えます。
大村益次郎について説明は無用でしょう。
大村益次郎 | 近代日本人の肖像
説明板にはこのようなことも書いてありました。
なるほど、我々は「平定」される側だったわけですね。
第二鳥居を過ぎて中門鳥居から拝殿を望みます。
8月15日はここもかなり騒々しかったと各種メディアで耳にしましたが、平日のこの日は人の流れも少なめで、本来の風景を取り戻しているように感じました。
学校が夏休み中ということもあって、親子連れがよく目につきます。
ちなみに第二鳥居の前には左右に大きな石灯籠があり、有名な「爆弾(肉弾)三勇士」を始めとした、数々のレリーフが埋め込まれていました。
レリーフを献納したのは現在の富国生命の前身である「富国徴兵保険相互會社」と彫られていました。
富国生命のサイトで会社の歴史を見ると、1947年からは本社が靖国神社境内の遊就館にあったとあります。
これは今回初めて知りました。
歴史・沿革 | フコク生命
せっかくですから、その遊就館も見学することにします。
遊就館
1Fの無料スペースには(復元された)零戦、泰緬鉄道で使われたC56が展示されてます。
その奥の売店には各種「愛国的」グッズの他に、田母神氏を含む自衛隊や戦記もののビデオ、櫻井よしこ、小林よしのり、曽野綾子他各氏の書籍がずらっと揃っています。
そうそう、百田尚樹氏と安部総理の対談本も当然のように置いてありますよ。
何をどう読ませたいか、あまりに素直な品揃えでした。
茶房のコーヒーで喉を潤したあと、800円を払って2Fの有料展示スペースへ。
詳しく書くことは能力を超えるのでしませんが、番号順に展示を巡って行き、途中から1Fに降りれば、最後は大展示室の「桜花」が迎えてくれます。
ここまで来るとさすがに疲れます。
最後に、ある意味今回の主目的である、鎮霊社にお参りすることに。
そう、安部総理が昨年末「また、戦争で亡くなられ、靖国神社に合祀されない国内、及び諸外国の人々を慰霊する鎮霊社にも、参拝いたしました」と高らかに語った、あの鎮霊社です。
しかし、「警備の為現在閉扉しております」と。
柵の向こうに見える鎮霊社の屋根とその周りには、落ち葉が散ったままで放置されているように見えます。
物悲しい、ある意味象徴的な光景でありました。
靖国神社を「参観」して、鎮霊社を「参拝」する予定だったので残念です。
今回靖国神社を訪れるにあたって、本棚から二冊取り出して行き帰りの新幹線の中で読みふけりました。
どちらも靖国神社を考える上で基本の「き」と言えるでしょう。
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