yosi0605's blog

とりとめのない備忘録です

戦没画学生「祈りの絵」展

11月23日、薪ストーブの展示会に行く予定で奥州市に向けて車を走らせた。
いつもどおり、黒石寺、正法寺の前を通り、北上川にでる。川を渡らずに右に曲がれば展示会場へ真っ直ぐ向かうことになるが、少し休憩をしようと川を渡って道の駅「みずさわ」に立ち寄る。トイレに「清掃中」の張り紙があり、何人か自動ドアの前で迷っていた。自分も、さてどうしようか、と目線が動いたところで一枚のポスターが目に入った。



無言館所蔵作品による戦没画学生「祈りの絵」展−
とある。会場は奥州市文化会館(Zホール)。行ったことはないがZホールは奥州市(旧水沢市)を走る度に案内看板を目にしていた。瞬間、時間を計算して、薪ストーブの展示会の前にこちらの絵画展に行くことにした。



思ったとおり、案内看板に従って、迷うことなくたどり着けた。記念講演会とコンサートがあるようだが、これは諦めねばなるまい。



戦没画学生慰霊美術館「無言館」
長野県上田市、まわりを山々に囲まれた塩田平と呼ばれる田園地帯の丘陵地の頂に、浅間山を背景にし、中世のヨーロッパの僧院を思わせる建物のなかに、先の太平洋戦争で志半ばで戦地に散った画学生30余名、300余点の遺作、遺品が展示されている。
信濃デッサン館の館主窪島誠一郎さんが、画家で自らも出征経験があり、また美術学校の仲間を戦争で失った画家野見山暁治さんとともに日本各地の戦没画学生のご遺族のもとを、敗戦後50年を迎えた平成7年5月から2年間探し訪ね遺作を蒐めたという。
そして、村山槐多ら夭折画家の素描を展示する信濃デッサン館の分館として、平成9年5月2日に開館。

絵画、彫刻、遺品の数々が展示され、作品の脇に本当に短い紹介文がある。皆、二十代で戦地に散っている。
会場の所々で嗚咽をこらえている。
戦争で未来を奪われた青年たちが残した作品の数々。
「もっと描きたかった」
「もっと描かせたかった」
いつの間にか彼等よりも年嵩になった自分。


美辞麗句を弄ぶ扇動家に対する怒りも湧いてくる。
国会にもいるし、自治体にもいる。


子供がいる人もいない人も考えるべきだろう。
あなたの子供が、甥っ子が、親戚の子が銃を持って手の届かないところへ行ってしまう。
いつの世でも戦争は「年寄りが決め、若者が死ぬ」ものなのだから。


http://www.iwanichi.co.jp/tankoh/item_14992.html
戦没画学生「祈りの絵」展 - Oh! Shun編集室