yosi0605's blog

とりとめのない備忘録です

中島みゆき『糸』

選挙戦も始まったことだし、それに絡めて「もうテレビなんていらない」ってことを書こうかと思っていたのです、本当は。実際のところほとんど見ないし。そんなことを考えながら新聞を斜め読みしていたら、テレビから地元銀行のCMが・・・。



↑これは新しいバージョンで、↓古いバージョンもYouTubeにありましたね。




たまたま“ちゃんと”テレビ画面を見たら、「あぁ〜、この歌の『しあわせ』って『幸せ』じゃなくて『仕合わせ』の方なんだ」と遅まきながら(本当に遅いね)認識して、ちょっとこの歌について調べてみたわけ。

↓こちらは歌詞だけで動画を作ってます。LPをかけながら歌詞カードを読んでいる感じにさせてくれますね。・・・って言って理解してくれるのはある一定以上の年代の人だって分かってますから(-_-)



最後にご本人に登場してもらって。



何度も歌詞を読んでいると、単なる恋愛の歌じゃなくて(披露宴の定番でもあったみたい)、もっと大きな「縁」を感じます。男と女だけでなく、男と男、女と女、人と人が出逢えば何かが生まれる。それがいつ、どんなものか我々は知らないしコントロールできないわけです。運命ですね。「仏縁」的な解釈もできそうです。そして一本の糸が布になって、その布が「いつか誰かを暖めうるかもしれない」し「いつか誰かの傷をかばうかもしれない」可能性を秘めているわけか。ヒューマニズムとも言えそうです。

「しあわせ」の語源は「し合わす」ということで、「二つのものが合うこと(またはその結果)」が意味としては近いらしい。「鉢合わせ」とか。「試合」も過去には「仕合」と言っていたようで、このあたり(「し」を「仕」と当て字したり)は調べれば調べるほど収拾がつかなくなってしまうのであきらめました。

今フッと思いついたのだけど、本田宗一郎が藤沢武夫と出会っていなかったら今の自動車メーカーとしてのホンダはなかったわけだし、中村哲医師の本を読んで心がふるえたから伊藤和也さんはアフガニスタンに農業指導に出たわけだ。これらは見事な「布」なのだろう。

段々書いている方も話をまとめにくくなってきたので、このあたりで止めておきます。言いたいのはかなりな奥行きを持った歌だってことです。

初出は1992年で、後にドラマで使われてシングルとして再発になり、少し前に誰かがカバーしたとか、色々と分かりましたが、まぁそんなことは抜きにして(知らんかったから)歌を楽しみたいと思います。今、この瞬間(とき)にこういう形で出逢うのもまた運命なのでしょうから。

あ、そうそう、「あいつはジャズしか聞かない」とか「あいつの車に乗ると無理矢理落語を聞かせられる」って話が聞こえますが、半分当たってるけど(^_^)v半分当たってませんよ。いいものならなんでも聞くんですからね。クラシックからヘビメタまで。

知らないのは「流行り」だけですから(^^;)