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yosi0605's blog

とりとめのない備忘録です

『人間の條件』を全て観た

音楽・映画

日曜の夜、大河ドラマが終わった後でチャンネルを変えたらボクシングを放送していた。
TBSイチ押しのボクサーが辛くも防衛した…後味の悪い光景。
さらに、思いがけず大阪市長も画面に映ったので、口直しにネットレンタルで届いていた『人間の條件〜第6部 曠野の彷徨』を観ることにした。


人間の條件DVD-BOX

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人間の條件』は今年になってからネットレンタルでコツコツと借りて観ていた。
「第1部 純愛篇」「第2部 激怒篇」「第3部 望郷篇」「第4部 戦雲篇」「第5部 死の脱出」「第6部 曠野の彷徨」
結局鑑賞終了まで4ヶ月かかってしまったということだ。
それだけ観る側に緊張を要求する映画だった。

この映画は、今までまるっきり観ていない、というわけではない。
虫食い状態というか、テレビで飛び飛びに観たので、大まかなストーリーは知っていても記憶があやふやな状態だった。
改めて通しで観ると満州戦線に従軍した経験を持つ五味川順平の叫びのようなものを感じずにはいられない。
だが、この映画も今の世相では「サヨク映画」、と一言で片付けられそうな気もする。
しかし、そのようなレッテル貼りは意味が無いし、映画の中で虐げられて倒れる名も無き人々は紛れもなく自分たちの分身に違いない。

「第5部 死の脱出」で主人公の梶(仲代達矢)は敗走中、敵の補給路を横切る必要に迫られ、そのために見張りの兵を刺し殺す。
荒野を流離いながら満州に残してきた妻美千子(新珠三千代)に呼びかける台詞が一際印象に残る。

戦闘でソ連兵を狙撃した時、俺はこの戦闘中に発射された数百万発の小銃弾のうちの一発だけの責任を負っていたに過ぎない。
しかし今朝…
美千子、俺は人殺しだ。
爽やかな君の髪と肌に触れたこの手で、俺は情熱もなく人を殺した。
ほんの50メートル道路の向こう側へ渡るために、ただそれだけのために。
それが必要だったか、それとも無用の殺人だったか。
美千子、君は決めてくれるだろうか…。

元都知事の最近の「戯言」がひたすら軽く聞こえないだろうか。

ネットレンタルのウイッシュリストに入っている「戦争を考える映画」はまだまだ続く。