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訃報:中村勘三郎

2012/12/5 嗚呼、十八代目中村勘三郎...... | 好雪録 | 村上湛 古典演劇評論

松井今朝子ホームページ: 哀悼

http://mainichi.jp/select/news/20121205k0000e040154000c.html
毎日新聞 2012年12月05日 07時16分(最終更新 12月05日 21時02分)

現代を代表する歌舞伎俳優の一人で、映像でも活躍した中村勘三郎10+件(なかむら・かんざぶろう、本名・波野哲明=なみの・のりあき)さんが5日午前2時33分、急性呼吸窮迫症候群のため東京都文京区の病院で死去した。57歳。近親者のみで密葬し、本葬を後日営む。喪主は歌舞伎俳優の長男勘九郎(かんくろう)さん、次男七之助(しちのすけ)さん。

東京都生まれ。十七代目勘三郎の長男で、母方の祖父は六代目尾上菊五郎。1959年に五代目勘九郎を名乗り、初舞台を踏んだ。父から厳しい指導を受け、幼い頃から舞踊、演技に才能を発揮した。

人気と実力を兼ね備えた華のある俳優として、古典から新作まで自在の演技で観客を魅了。「髪結新三(かみゆいしんざ)」の新三、舞踊では「京(きょう)鹿子(がのこ)娘道成寺(むすめどうじょうじ)」の花子など立ち役と女形の両方にあたり役を持った。

94年に東京・渋谷のシアターコクーンで「コクーン歌舞伎」、2000年に同・浅草の仮設劇場「平成中村座」での公演を開始。歌舞伎の枠組みを超え、野田秀樹さんら現代演劇の作家に新作を依頼するなど、若い世代の歌舞伎ファン拡大に貢献した。05年、十八代目勘三郎を襲名した。

体調不良で10年12月から活動を休止。翌年9月、本格的に舞台復帰を果たしたが、今年6月に初期の食道がんであると発表。手術後、肺に疾患が生じ、闘病を続けていた。

99年のNHK大河ドラマ元禄繚乱(げんろくりょうらん)」に大石内蔵(くらの)助(すけ)役で主演。同年の紅白歌合戦の白組司会も務めた。99年日本芸術院賞、04年菊池寛賞、08年紫綬褒章

妻好江さんは七代目中村芝翫(しかん)の次女。姉の波乃久里子さんは女優。

勘九郎さんと七之助さんは京都・南座勘九郎さんの襲名披露でもある「吉例顔見世興行」に出演中。この日も気丈に舞台をつとめ、口上では涙ながらに父への感謝を述べた。