yosi0605's blog

とりとめのない備忘録です

アウシュヴィッツ平和博物館に行ってきた

毎年お盆の期間中に日帰り、または一泊でブラブラと車で走り回るのが自分の中でお約束になっている。
今年は少し遅くなって、夏も終わったような涼しさだった20日〜21日に決行した。

目的地の一つは白河市にある「アウシュヴィッツ平和博物館」。
何年も前から行きたいと思っていた。
安っぽいナショナリズムを煽る人達が大手を振り、肩を怒らせている今こそ見ておかなければと思った。



白河インターからさほど時間もかからずに到着。
入り口の看板の手前にチェーンが張ってあったのが見えたので「休館?」と思ったら、道はその奥だった。
車一台がやっと通れるくらいの狭い道。



空き地のような駐車スペースに車を停めると前方に貨車*1が見える。
あの中に人間がすし詰め状態に詰め込まれて運ばれていったのだろう。
収容所で没収される小さなトランク一つの全財産を持って。



最初にアンネ・フランク ギャラリーに入る。
生まれて間もないころ母親と一緒のベッドで撮られたものからよく知られた机で微笑んでいる写真まで、あまりに短い人生をたどる。
隠れ家の見取り図や模型を見ながら、文藝春秋の『アンネの日記』があったはずだけど最後まで読んでいないよなぁ・・・と罪悪感に似たものを感じてしまう。



入館料を払うとまずビデオを見せられる。
ビデオが終わったら順路に従って展示物を見てまわるわけだけど、展示物の中にはあの縦縞の囚人服があった。
全員この服を着せられ、番号で呼ばれ、「個人」を奪われていたわけか。

ナチスからユダヤ人を匿った「レスキュアーズ」の展示もある。
その中には『6000人の命のビザ』の杉原千畝も含まれる。
彼らの存在は希望であるけれども、同時に「お前はどうなんだ」と問われているような気がする。

最後に貨車の中に入って、展示されているポーランド(だったはず)の「子供たちが見た戦争」の絵を見た。
子供が絞首刑の場を覗くってどういうことなんだ。

車に戻る前「想像してごらん」とあの人の声が聞こえたような気がした。

*1:貨車は東北本線で使われていたものをペイントしたようだ