yosi0605's blog

とりとめのない備忘録です

お正月のテレビ番組から

あっと言う間に小正月になってしまった。今さら・・・と思いながらも、この正月見た番組を振り返ってみたい。


体調不良もあって、テレビはろくすっぽ見なかったけど、1月3日の「スカパー大開放デイ」だけは楽しみにしていた。歌舞伎チャンネルを見るためだけに契約しているので他のチャンネルは見られないのだけど、「大開放デイ」は月に一度、契約していないチャンネルも見ることができる。そのおかげでシーズン中にはツール・ド・フランスも一日だけ見ることができるのだった(たくさん契約しても結局見る時間が確保できないよ)。


で、一月の「大開放デイ」、番組表を見て楽しみにしていたのは金子勝の番組『ニュースにだまされるな』




年明けの「ニュースにだまされるな」は前半2時間は「検証!鳩山政権の100日」を
テーマに政策を検証していきます。
後半2時間は新政権誕生による「政治ジャーナリズムの行方」をテーマにお送りします。

司会: 中村うさぎ(作家)
     金子 勝(慶応大学教授)

第1部 山口二郎北海道大学教授)
     神野直彦関西学院大学教授)
     大沢真理東京大学教授)
     石田英敬東京大学情報学環教授)

第2部 金平茂紀(ジャーナリスト)
     中井良則(前毎日新聞論説委員
     大沢真理東京大学教授)
     石田英敬東京大学情報学環教授)


民放東京キー局の(デタラメ)政治番組では実現できない面々の話を面白く聞くことができた。そして、政治家(屋)が出てこない画面がこれほどスッキリしたものだって今頃認識した。テーマを個別に設定して、丁寧に、他の人の発言を遮ることもなく論が進むってこんなに気持ちが良いものだったんだ。ここ何年か『TVタックル』も『太田光の私が総理大臣になったら...秘書田中。』も『たかじんそこまで言って委員会』も『サンデープロジェクト』も、勿論みのもんたもまるっきり見なくなった。これらの番組が無かったら、東京都も大阪府も千葉県も宮崎県も、その他の地方公共団体も別な道を歩んでいたんではないかな?
とにかく、テレビ政治番組にレギュラーで出演している政治家って自分で自分の賞味期限を短くしていると思うんだけど。長く出演しているうちに、だんだん人相が悪くなっていってると思う。特に「ああ言えばこう一太」。


それにしても、金子勝先生、『サンデーモーニング』の時と違ってテンション高い!オープニング・テーマが清志郎の『GOD』ってのもすごいけど。金子勝氏と言えば、西原理恵子氏がFXで一千万損した時の対談が笑わせてくれた。


西原 先生、本当に全然やらないんですか、せっかく東大まで出て経済の勉強してんのに。
金子 いやその分、経済評論家としてはバクチやってますよ。99人が楽観論を唱える中で、1人だけ逆張りの悲観論を主張するのが好きなんです。その瞬間の何とも言えない緊張感がたまらない。四面楚歌、大好き。孤立するの、大好き。
その代り、自分の論を証明するために必死で情報と論拠を集めて猛烈に働く。これが僕の賭場。
西原 なるほど。
金子 西原さんが夜中の2時3時に、目を真っ赤にしながらパソコンの前に座っているのと同じです。僕の場合、お金でつぶれるかどうかという賭じゃない。日本社会の中でつぶされるかどうか、という恐怖にさらされている感覚が大好きなんです。
西原 先生、マゾですね(笑)。
金子 はい(笑)。


西原理恵子×金子勝 私はFXで地獄の淵を覗いた! 人気漫画家の1000万円が蒸発した日
週刊新潮2009年10月1日号)


その4時間番組が終わって、西部邁・佐高信の『学問のすゝめ』





年末年始特別番組として「日本人と歌のこころ」などを
テーマにゲストをお招きして2時間お送りします。

出 演 西部 邁(評論家)
     佐高 信(評論家)
ゲスト なかにし礼(作家・作詞家)
     田中優子(法政大学教授)

長くなってきたので肝心なところを要約すると、話が『石狩晩歌』になったときがすごい。
なかにし礼作詞、浜圭介作曲、北原ミレイ歌で昭和50年のこの曲の歌詞が含むものを西部邁が謎解きし、それが一々もっともなので、なかにし礼も「そこまで読んでいただいて作詞家冥利につきます」と返すところ。ニシン漁は終戦後4〜5年でかつての輝きを失ってしまうのだけど、ここで満州から引き上げてきたなかにし礼一家の運命がまた変ってしまう。満州で父を失い、母、兄と祖母のいる父の実家に身を寄せるが、そこで兄は祖母の家を担保にして・・・。歌詞に出てくる笠戸丸はブラジルへの移民を乗せた船で最後にはソ連の攻撃で沈められた船だという。ガキの頃には理解できなかった歌詞に込められた老婆の様々な思いが少しは分かるようになれただろうか・・・。


少々日数がかかったけれど、録画した6時間を見終えた満足感に浸っているところ。



石狩挽歌歌詞(うたまっぷ.com)