政権交代してから一ヶ月経ちましたね。
この間テレビニュースと新聞だけでフォローしたんですが、印象としては「ちゃんと仕事をしている」といった感じです。中身は賛否両論あるでしょうが、これが「政権担当政党」が変ることなんだと実感できましたね。この一ヶ月にあぶり出された問題の数々を眺めると、麻生政権の一年がいかに支持率アップ=人気取りだけを考えていたかが分かります。まぁ、そもそも衆議院選挙対策のために担ぎ出されたわけですから、当然と言えば当然なんですが。
この一ヶ月で考えさせられたのは「八ッ場ダム」であり、亀井金融担当大臣の「モラトリアム」を含む一連の発言であり、そして中川昭一の死であります。いずれも自分の能力を超えた問題ですが、考えてみるのは無駄ではないと思うので、自分なりに挑んでみたいと思います。
今回は亀井大臣の発言の中から経団連に対するあの発言。
亀井静香金融・郵政担当相は5日、東京都内で行われた講演会で、「日本で家族間の殺人事件が増えているのは、(大企業が)日本型経営を捨てて、人間を人間として扱わなくなったからだ」と述べ、日本経団連の御手洗冨士夫会長に「そのことに責任を感じなさい」と言ったというエピソードを紹介した。御手洗会長は「私どもの責任ですか」と答えたという。
会員制情報誌「内外ニュース」主催の講演会で述べた。亀井担当相は御手洗会長との会談時期については明らかにしなかったが、関係者によると、8月の衆院選前とみられる。
亀井担当相は講演で「昔の大企業は苦しい時に内部留保を取り崩して下請けや孫請けに回した。今はリストラだけをしている」と話し、昨秋以降の経済危機で、派遣契約解除などをした大企業の批判を展開。「(大企業が)小泉改革に便乗して日本型経営を捨てたことが社会をおかしくした。責任を感じなければだめだ」と企業の経営姿勢や経団連を批判した。【井出晋平】
何をもって「日本的経営」と定義するのかは立場によって微妙に違うでしょう。しかし、その「日本的経営」と言われるものを特徴づける一つであることは間違いないものが「終身雇用」、「年功序列」、「労使協調」ですが、いずれも今や死語になってしまいました。それが時代の必然だったのか、政治(家)の明確な意図の元に仕組まれたものなのか、個人的に想像することはできますが、この場で断定することは避けたいと思います。
ただ、これ以外に「日本的経営」を「特徴づける」ものとして、誤解を受けそうですが「情」というものがあったと思うのです。上の者は下の者を慈しみ、下の者は上の者に敬意を払う。仲間とは互いに助け合う。書いていて自分でも恥ずかしくなってきますが、これらは確かに以前は存在したと思います。これが行き過ぎると別な問題が起こるのですが、ともかく、それが変ったきっかけは「成果主義」の導入からのような気がします。が、ここではこれ以上踏み込みません。ここから先は「個人」で考えて行きましょう。
さて、ここで自分なりに考えるための素材としてして、自分らしく「落語」を提案してみたいと思います。演目は『百年目』です。自分は例によって古今亭志ん朝でこの噺が気に入りました。
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で、YouTubeをうろついていたら桂米朝が歌舞伎座で演じた動画がありました。全部で約一時間になりますので、まとまった時間のあるときに是非見てもらいたいと思います。
上方の演出も良いものです。番組の落語の前後もアップされてました。桂米朝が体現する上方落語の歩みが分かりますので、お時間のある方はこちらも是非。個人的にカメラが歌舞伎座の二階席から舞台へ動くところ、この二月に座った二階席のすぐ近くが映ったので(「その6」)、一人で盛り上がってしまいました。「ここ、ココ!」って(^^;)
- YouTube−RAKUGO 桂米朝・最後の大舞台 その1
- YouTube−RAKUGO 桂米朝・最後の大舞台 その2
- YouTube−RAKUGO 桂米朝・最後の大舞台 その3
- YouTube−RAKUGO 桂米朝・最後の大舞台 その4
- YouTube−RAKUGO 桂米朝・最後の大舞台 その5
- YouTube−RAKUGO 桂米朝・最後の大舞台 その6(最終)
今夜はパ・リーグのクライマックスシリーズで楽天イーグルスがソフトバンク・ホークスに11対4で勝ちました。しかし、野村監督の進退問題は、新興企業もまた例外ではないと考えさせられます。