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yosi0605's blog

とりとめのない備忘録です

ある自転車文化人への違和感

皆さんは「疋田智」氏と「高千穂遙」氏という方をご存じだろうか?
疋田氏は東京のテレビ局のプロデューサーで、高千穂氏は『ダーティーペア』などの著作で知られているSF作家。このご両人のお名前は本業以外に自転車について一家言ある方として趣味としての自転車乗りの間ではつとに有名だ。疋田氏は「自転車ツーキニスト」と自転車通勤をする人を命名した方としても知られている。実際の話、自分もクロスバイクから自転車を始めるに当たってはご両人の著作を貪るように読んだ。現在手元にあるものをリストアップすると、

  • 高千穂遙−『自転車で痩せた人』『自転車三昧』『じてんしゃ日記』(共著)『じてんしゃ日記2008』(共著)
  • 疋田 智−『自転車通勤で行こう』『銭湯の時間』『自転車生活の愉しみ』『快適自転車ライフ』『自転車ツーキニスト』『サドルの上で考えた―自転車的なる精神の欠片』『日本史の旅は、自転車に限る!』『自転車ツーキニストの憂鬱』『大人の自転車ライフ』『自転車とろろん銭湯記』『天下を獲り損ねた男たち―続・日本史の旅は、自転車に限る!』『疋田智の自転車生活スターティングBOOK』『自転車生活の愉しみ』『それでも自転車に乗り続ける7つの理由』『自転車をめぐる冒険』(共著)『疋田智のロードバイクで歴史旅』『自転車の安全鉄則』(発行順に並び替え)


自分としてはかなり読んだのではないかと思う。特に疋田氏の著作については文庫化されたものも後からオリジナルの単行本・新書も買い求めて読んだ。
その両氏が自転車とは関係ないホット・イシュー「八ッ場ダム」について発言されている。正確に言えば疋田氏のメルマガを受けて高千穂氏がフォローするという時系列だ。


「そもそも、すでに7割はできあがってしまった大型公共事業である」
と聞くとダム本体が7割完成したような印象を受けるが、あちこちで報じられているように内実は「すでに7割の予算を使ってしまった大型公共事業」でありダム本体にはいくらも手が着いていない。その点は意識して無視されているのだろうか。そして予算も最初の計画から倍増され、しかも残りの3割を使っても完成する見込みは無いというものだ。
「その57年間の苦悩の中で、先祖代々の土地を泣く泣く(お国のために!)あきらめ、新たな生活をスタートさせようとしていた矢先だ」
これはよく聞く、情に訴えてくる意見だ。しかし「先祖代々の土地を泣く泣く」手放すまで、反対運動を押さえるために金銭・情理面での様々な工作があったであろうことは考慮されないのだろうか?当地方にも過去に「新月ダム」という中止されたダム計画があった。反対運動は上流の山側、下流の海側(養殖業者)を巻き込んだものだったが、「どうせダムに沈むのだから」と気仙沼から岩手県一関市に向かう国道284号は県境でバスもすれ違うことのできない狭いつづら折りの状態で放置され、長年「酷道」と陰で言われたものだった。「道路をなおしてもらいたいのならまずダムから」が国・県の方針だったのだろう。そして反対・賛成それぞれの間にデマが流れ、相互不信が漂い、年月だけが無駄に消費されてしまった。思うにダムと形は違うだけで、このような状況は日本中そこかしこで見られるのではないか。新月ダムの場合は「森は海の恋人」運動が残り、おかげで今となれば少しだけ救われたと言えるのだが・・・。ちなみに私は賛成・反対のどちらにも関わることのなかった、どこにでもいる部外者だった。現在も純粋に「支持政党無し」のはぐれ者だ。


さらに言えば疋田氏は、現在は知らないが、報道関係部局に所属されていたように記憶している。個人個人の信条はもちろん保証されなければならないが、報道機関に所属していることを公表している方がこのような姿勢でいることを表明することに違和感を覚える。そしてそれを受けての高千穂氏の日記は選挙前の自民党ネガティブ・キャンペーンを思い出させる。

このように書いていても蟷螂の斧といった心持ちになり、少々虚しくなってしまうのだが、お二人には自転車に目を向けさせてくれた恩を感じているので敢えて書かせていただく。このように思っている自転車好き(レベルは低いですが)もいるのだと声を上げたいから。

ついでと言っては何ですが、下記の記事も読みごたえがありますので是非御一読を。