yosi0605's blog

とりとめのない備忘録です

『運命の人』を読む前に

積ん読」が大変なことになってきた。
昨日、お盆の飾り付けと家のアチコチを掃除したときにフッと、「本を整理しないとなぁ」と思った。ひとまず部屋の片隅に「積ん読コーナー」を設定してみようと未読本を置いてみたら・・・・・・、





思わず「なんじゃこりゃぁーー」と松田優作状態。中にはいつ買ったのか不明の文庫本もあって・・・。人によっては「大したことないなじゃない」とおっしゃるかもしれませんが、その点は自称「スローリーダー」なので、正直呆然となってしまったのです。嗚呼。

それでも次から次へと読みたい本が刊行されるのだから悩みはつきません。この山も中身が変るだけで大きさは変らないのだろうなぁと半ばあきらめている。そして、本来ならばこの山の中に山崎豊子『運命の人』が加わるはずだったが、この未読の山の大きさをある程度自覚していたのでグッとこらえたのだった。なにせ単行本全4巻だからねぇ。

『運命の人』は御存じのとおり沖縄返還時の「密約」の存在にからんだ話である。数年前から断片的にその「密約」に関する評論等を読んではいたのだが、今年は気合いを入れて当事者である西山太吉記者の本(『沖縄密約―「情報犯罪」と日米同盟 』)を読んでみた。その流れで先日澤地久枝『密約―外務省機密漏洩事件』を注文し、昨日届いたところだ。歴史は表面をなぞるだけでは山の麓にも辿り着いていないのだなと実感するこの頃なのだったりする。

山崎豊子と言えば、ちょっと前に仙台で先輩と話したときに「女性作家って読んでないんですよ」と口走ったけど、正確に言うと「ほとんど読んでない」または「まったくと言っていいほど読んでない」の間違いでしたね。山崎豊子は例外でした。○○○さんすいません。でも山崎豊子って自分の中では内容があまりに硬派すぎて、下手な男は足元にも寄れない性差を超越した存在に思えるので、話していたときは山崎豊子が女性であると瞬間的に認識できなかったんですよ(なんという無礼!なにとぞお許しを)。

さて、一昨日であの日本航空123便の墜落事故から24年になったという。その事故を間に挟んだ壮大なドラマである『沈まぬ太陽』渡辺謙主演で映画になり10月に公開となる。原作の『沈まぬ太陽』は文庫で全五巻。「積ん読」の消化に挫折したらまた気分転換に読みかえすかもしれないなぁ。

モデルとなった小倉寛太郎氏と佐高信の共著になる岩波ブックレット(『企業と人間―労働組合、そしてアフリカへ』)は増刷待ちのようですが、見かけることがありましたら一読をお勧めします。

さぁ、盆礼に出かけないと。


沖縄密約―「情報犯罪」と日米同盟 (岩波新書)

沖縄密約―「情報犯罪」と日米同盟 (岩波新書)

密約―外務省機密漏洩事件 (岩波現代文庫)

密約―外務省機密漏洩事件 (岩波現代文庫)

企業と人間―労働組合、そしてアフリカへ (岩波ブックレット)

企業と人間―労働組合、そしてアフリカへ (岩波ブックレット)