録画した昨夜のNHK『クローズアップ現代』を見る。正式タイトルは「汗と涙のゴール〜自転車“わが人生”〜」となっていた。「グランフォンド福井」にチャレンジした定年後の再就職を目指している男性、そして障がいのある息子と両親。それぞれの姿を追いながら「走り続ける」ことの意味を考える。オープニングと途中に忌野清志郎の『サイクリング・ブルース』の画像と文の引用が効果的に使われていた。
ゴール直前の長い登り坂、一気に登り切れず、叫び声を上げ自転車を止める息子。叱咤して先を登る母。後から見守る父。そして息子は登り切った。
自転車はブルースだ。車と観光バスではわからない。走る道すべてにブルースがあふれている。楽しくて、つらくて、かっこいい。
憂うつで陽気で踊り出したくなるようなリズム。子供にはわからない本物の音楽。ブルースにはすべての可能性がふくまれている。
自転車はブルースだ。底抜けに明るく目的地まで運んでくれるぜ。
- 作者: 忌野清志郎
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/06
- メディア: 単行本
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自転車でもランニングでも山登りでも、それぞれのゴールがある。距離や速さを人と競う必要はない。疲れたら休んでもいい。それぞれの流儀で走り続け、歩き続ければいい。